140322 型紙講座で見たベビーカーフ~30年前に鞣された革

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140322 靴型紙講座 初級&中級 新シリーズ開講 in新しい場所 | シューネクスト

型紙講座を見ているとよく頻繁に提示されるこの靴ですが、、、

 

古瀬先生、この靴ってきれいな革よね?なんで?

古瀬先生「アッパーに使用している素材は、ミルクカーフ(ベビーカーフ)です。 30年以上前に日本で鞣された古い革ですが、やはり、風合いや艶感が最高ですね。」

「本当に美しいでしょ(^o^)b
20年以上前に廃業した日本のタンナー・帝化のカーフです。 誰もが欲しがるカーフですが、もう手に入らないですね。

一昨年、ドイツ・ワインハイマーのボックスカーフをハンガリーのマルセル(靴職人)から数種見せてもらいましたが、帝化や山浦(も廃業)の鞣し技術の方が上だ!と言われてた理由が解りました。

日本のタンナーの技術

日本タンナーの技術は、美しさはそのままに、海外のタンナーよりも柔らかく仕上げるのが特徴的です。
僕がミラノの靴学校に通っていた26年前、イタリアのミカム展でも日本タンナーの評価は とても高かったです。


現在、日本国内のタンナー数は全盛期の1/3に減少しています。

靴メーカーや鞄メーカーの減少に関連してます。
…が、その他の理由としては、良質なカーフ原皮の輸入自体が狂牛病や菜食主義ブームで減少して、中国やヨーロッパのトップブランドに買い占められていているのが現状です。
これは、イタリアのミカムやリニアペレ、ドイツのGDS、ポルトガル靴工業界の情報からも明らかです。

良質なカーフ、キッドやラムなどの小判物が手に入らなくなって来た為、品質の低い革に対して日本の靴メーカーも仕上げ技術(焦がしや暈し、テカり感など)に試行錯誤している次第です(。>д<)」

 

この革って30年前のものだったのか。ほんとにきれいな革ですなぁ
日本では既にカーフをなめしているところは皆無ですね。

この数年、、というかここ1年における原皮の輸入量減少は
1 中国の買いあさり…富裕層が増えることでもっとも革を消費する車と家具業界に革が流れている&中国ではお金持ちになると真っ先に革を買う。革は富裕層のステータス
2 狂牛病…狂牛病の潜伏期間が10年と言われ今現在で8年目。あと2年かからないと欧州で牛肉消費量が増えない
3 世界的な菜食主義ブーム

など複合的な要素が絡んでいます。

「じゃぁ私達に何が出来るの?」と言われたら「積極的に牛肉食べてね」としか言い様が無いですな。

日本のタンナーの技術はものすごいものがあるのに当の日本人たちがそちらに目を向けずに「欧州産だから革がいい!」と言い切ることがあるのはもったいないな、と思いますなぁ。

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