14-07-05 パターンセミナー中級 外羽根式ブーツパターン、それぞれの意味合いを説明してみる
NPOシューネクスト・シューズ パターンナー セミナー中級コース(於・レザー クラフト フェニックス 3F教室)
本日は、ポラッキーノ デルビー コン ソッフィエット(蛇腹ベロ 外羽根式ブーツ)パターン製作実習でしたd(^-^)
名称と語源について復習しましょう
ポラッキーノ デルビー コン ソッフィエット(蛇腹ベロ 外羽根式ブーツ)
ポラッキーノとは、ポーランド人。 デルビーとは、ダービー(=外羽根式靴)。コンソッフィエットとは、中が鞴(蛇腹式送風機の蛇腹)のようになっていると言う意味です。
以前にも投稿しましたが、イタリアのメンズ ハーフ丈ブーツには、大抵《ポラッキーノ》と言う言葉が頭に付きます。
1820年代、ポーランド領プロシアの陸軍元帥だったブラヘルが考案した外羽根式のハーフ丈ブーツが一般的になり、イタリアではポラッキーノと呼ばれるようになりました。
これが今日のアメリカでの外羽根式靴を表すブラッチャー(=ブラヘル)の語源にもなりました。
一方、ダービーとは、イギリスでの外羽根式靴を指します。
1780年、ダービー伯爵によって創始された競馬は欧米に於ける一大社交場となり、その時にダービー伯爵が履いていた外羽根式靴をイギリスでは「ダービーシューズ」と呼ぶようになりました。
ブラッチャーよりもダービーの方が歴史的には旧く、イタリアではダービーと言う言葉を用いています。
Linguetta(リングェッタ)=ベロが蛇腹式になっていて、泥や砂の浸入を遮断し、水の浸入も最小限に防ぐ役割を果たしています。 今日に於いても、軍靴や安全靴、トレッキング シューズや旧いタイプのレザー ライダーブーツなどは概ね同式で作られています。
…靴のデザインには必ず理由があります。 それを知っていた方が、靴作りが100倍楽しくなるに決まっていますよね。
セミナー中級コースと初級コースを合同・同時開催していて、初級コース生徒達にオックスフォード ラストと各種(フィット、ルーズ フィット、ルーズ)ブーツ ラストのプロポーションの違い、そして、その計算法を説明をしている処です。
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