靴の職人でも家建てて子供大学に送って外車に乗っている人もいる、という話

靴の職人は仕事の職種ごとにきちんと名前分けされています。

甲革師は靴の上部分の縫製をする職人さん。
底つけ師はその上部分と底を合体させる職人さん。

他には裁断師、という刃型で革を裁断する職人さん。木型屋さん、という木型を作る職人さんもいます。

裁断師は過去にblogでも書きましたね。
革を刃型で切っていく裁断師、という仕事 | シューネクスト

じゃぁ、職種が様々にあるが、食べて行けてきたのか、社長になれば儲かるのか、という雑談を色々な人から聞いたのでまとめてみましょう。

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親父が靴メーカー社長だった人の話

「靴の高齢の職人でもいますよ、ちゃんと儲けた人も。」

その人はメーカー社長?職人あがりでメーカー社長、というのは靴でもカバンでもいますよね。

「その人は完全に請負職人でしたね。
だから仕事を取ってきて、人をガンガン使う、というタイプじゃなかったですよ。
黙々と請け負った仕事をやっていたね。」

よくまぁ職人100%できちんと稼げたものですね

「や~、ぶっちゃけ西も東も職人って飲む打つ買う当たり前でしたからね。
特にギャンブルが多かったですよ。稼いだらギャンブルに注ぎ込む、というケースが。もちろん高度経済成長期だったから儲かったってのもありますよ。儲けたお金をぜ~んぶギャンブルに注いじゃいましたね。

まぁ、今は職人業やってバンバン儲かる時代じゃないのは確かですね。」

この高度経済成長の靴職人の飲みっぷりをおぼろげに読めるのは下記の本

至高の靴職人: 関信義-手業とその継承に人生を捧げた男がいた

また、戦後靴業界がどれだけ忙しかったかを知りたいならば下記の本がおすすめです。

菊地武男の靴物語

 

超大手の革屋の営業さんの話

、、、というような話聞いたんだけど、どないなんですか?

「メーカーの社長で確かに職人あがりの人いるよな。
そういう人はいつ行っても職場の隅っこで作業しているな。職人仕事楽しいんやろうな。」

それはいいことなの?悪いことなの?

「個人的に見ていたらな、そういう会社はちょと問題あると思う。
結局職人仕事が楽しいんやろうな。で、会社経営よりもそっちをついついやってしまう。
仕事を取ってきたり、お金計算や効率計算するよりも手を動かしたがるんや。
正直職人さんは社長に向かない人のほうが多い。」

じゃぁ職人が社長やるのはあかんの?

「そうでもない。
そういう会社でもきちんとしているところは多いよ。
社長が職人タイプなのにきちんとしているところは基本的に番頭さんなり息子なりが経営や金勘定をきちんとしているな。」

まぁ、会社ってのはNO2で決まる、と言いますからねぇ。

職人歴30年の職人さんの話

「職人が社長にはならんほうがええぞ」

なんでですか?金勘定できないから?

「いや、違う。
手下の職人に無理を言えなくなるんや。
職人が『社長、これは無理です。できません』と理詰めで説明されたら納得してしまうんや。
どこがどう作り的に無理か、とわかってしまうからな。」

それはいいことなんじゃないですか?

「ものづくりがある程度しかわからない社長のほうが『そんなの知らないから無理やりでもやれ!』と怒鳴れるんや。
中途半端じゃなくて完全に作りがわかると下の人間に無理を言えなくなる。
で、結局自分自身が動いてしまう。または仕事を断ってしまう。
自分が動いたら品はできるかもしれないが、下の職人の腕はあがらなかったり、プライド傷つけられてふてくされる人もいるからな。」

あぁぁ、なるほどなぁ。。

現役の靴職人さんの話

靴職人さんは今務めている会社が倒産して放り出されても食べていけます?

「ムラキさん、例えば生まれ変わりがあるならば僕はもう靴職人は嫌です。次の人生では靴職人はしませんよ( ´ー`)y-~~
でもね、たとえ僕が50になり、60になって会社が倒産して放り出されても技術持っているので生きていけますよ。
食い扶持を稼げる自信ありますね( ´∀`)bグッ!」

あぁ、技術は強いなぁ
靴業界は手でやる工程が多いので他の革の職種に比べるとまだ食べやすいかな、とは思います。

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結論としては

・職人さんがお金儲けたいならば飲む打つ買うは控えめに
・社長やるときはNO2をしっかりと
・自分が社長やるときはものづくりできなくなる覚悟を持て、と。
・今は靴の技術をもって請負職人業だけで家建てて外車乗るのはちょと大変。

こんなところかな?
まぁ、ものづくりってハマってしまう魔力ありますからねぇ

 

の話

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